インフレとは
インフレは物価水準の持続的な上昇で、同じ金額で買えるモノが減ることを意味します。反対の現象がデフレ。多くの中央銀行はインフレ目標を 2% 程度に置いています。
二つの視点
- 将来の購買力:今日の X 円は n 年後の物価で何円分に相当するか?
- 将来の名目価値:今日と同じ生活を n 年後に送るには何円必要か?
計算式
年インフレ率を i、年数を n とすると:
将来の購買力(今日の円換算)= 金額 / (1 + i)^n
将来の名目価値 = 金額 × (1 + i)^n
i = 3%、n = 30 の場合、(1.03)^30 ≒ 2.43。
- 今日の 10,000 円は 30 年後、購買力ベースでは約 4,120 円に相当。
- 30 年後に今日の 10,000 円と同じ生活水準を保つには、約 24,270 円が必要。
使いどころ
- 老後計画:将来の生活費を今日の物価で表す。
- 賃上げ交渉:昇給がインフレを上回っているか判定。
- 投資分析:名目リターンから実質リターンへ換算。
- 長期契約:家賃、養育費、学費、保険料の将来値。
名目 vs. 実質
長期投資の目的は 実質購買力 の維持・向上であり、名目値ではありません。近似式:
実質リターン ≈ 名目リターン − インフレ率
正確 : (1 + 名目) / (1 + インフレ) − 1
注意点
- CPI はバスケットの加重平均で、教育・医療・住宅などの個人体感インフレはこれより高いことが多い。
- 高インフレ局面では為替や資産の再評価も同時進行し、単純モデルでは表現しきれません。
- 長期平均は意味がありますが、短期は大きくブレます。
ツールの前提
年次複利(CPI の公式報告と整合)を採用。連続複利で計算したい場合は e^(i×n) を用いてください。