スコアリングモデル
各ETFは条件を満たした候補群の中で5つの因子をそれぞれ0〜100で採点し、選択した比重で加重合計します。
- 割安度 — PERのヒストリカルパーセンタイルをそのまま反転:
スコア = (1 − PER百分位) × 100。PER百分位は「現在のバリュエーションが過去レンジのどこにあるか」を示す絶対指標なので、群内ランキングは行いません。債券・マネーマーケット型ETFにPERはないため、中立値50を付与し加点も減点もしません。
- 配当 — 群内の配当利回り百分位。高いほど高得点。
- 規模 —
log(純資産) の群内百分位。ETFの純資産は裾の重い分布(最大919億元、最小700万元で4桁の差)なので、線形順位では中間層が数点に圧縮されてしまいます。
- 信託報酬 — 群内百分位を反転(低いほど高得点)。
- 流動性 —
log(20日売買代金) の群内百分位。同様に対数変換します。
同値は平均順位を共有するため、同じ数値は常に同じスコアになり、行順によるばらつきは生じません。
各列の指標の意味
結果表の各列は未加工のETFデータをそのまま使用しています。
- スコア — 5因子スコアの加重合計(0〜100)。同一のスクリーニング条件内での順位付け専用で、条件を変えた結果と比較しないでください。
- 信託報酬(cost) — 管理費+保管費の年率合計。ファンド資産から直接差し引かれる、長期保有で最も確実なコストです。0.50%と0.15%の差は10年で約3.5%の累積リターン差になります。
- 純資産(scope) — ファンドの純資産総額。小規模ETFは繰上償還リスクがあり、板が薄くスプレッドも広くなります。規模が大きいほど構成銘柄が揃い、トラッキングも安定します。
- 配当利回り(yielD) — 直近1年の分配金を価格で割った値。高配当・バリュー型は高め、グロース型は低めです。ただし株価下落による見かけ上の上昇や、循環的な一時分配にも注意してください。
- 割安度(PER/PBR百分位) — 現在のPER(またはPBR)が指数の過去レンジのどこにあるか。0%=過去最安、100%=過去最高。割高・割安を測る中核指標であり、本ツールの割安度スコアの基礎です。
- プレミアム/ディスカウント — 取引所価格の基準価額(IOPV)からの乖離率:
乖離率 = (価格 − 基準価額) ÷ 基準価額 × 100%。プラス(プレミアム) は基準価額より高く買う=前払いコスト、マイナス(ディスカウント) は安く買えることを意味します。上場ETFは通常±0.5%以内で推移しますが、クロスボーダー / QDII型は設定・解約の制限や時差により大きなプレミアムが出ることがあるため、高値追いは避けてください。
- 20日売買代金 — 直近20営業日の売買代金(元建て、表では億元表示)。流動性の代理指標で、活発なほど基準価額に近い価格で約定しやすく、インパクトコストも小さくなります。
スコアはモデルが算出した値ですが、それ以外の列は加工していない生データなので、運用会社が開示する基準価額や年次報告書と突き合わせられます。
同一指数の代替候補について
1つの指数を複数の運用会社がETF化していることは珍しくありません(中証500には約10本)。構成銘柄がほぼ同一なら、信託報酬が長期リターンを左右する主な変数になります。
ただし信託報酬だけを見ると罠にはまります。信託報酬0.20%で純資産9,000万元のファンドが、0.60%で316億元のファンドより優れているとは限りません。小規模ETFには繰上償還リスクがあり、スプレッドが節約額を上回ることもあります。
そのため代替候補の条件は次のとおりです:
- 信託報酬が厳密に安いこと;
- 純資産1億元以上;
- 20日売買代金500万元以上。
条件を満たした候補には純資産の倍率と判定を表示します。規模が大きく信託報酬も安ければ「全面的に優位」、規模や流動性が劣る場合は「トレードオフあり」として、最終判断は利用者に委ねます。
データに関する注記
候補群は規模の大きい3カテゴリー(広基・業種・スタイル)から純資産上位100本ずつ、およびグローバル・債券・コモディティ・マネーマーケットの全銘柄で構成され、合計約400〜600本を12時間キャッシュします。純資産2億元未満は初期設定で除外します(繰上償還リスクとスプレッドのため)。数値による絞り込み(純資産・流動性・バリュエーション・配当・信託報酬)はすべてサーバー側でローカル実行します。